和装事業者が今準備するべき、たった3つのこと

<和装事業者が今準備するべき、たった3つのこと>

 

今、僕が関わってる和装業界で出口戦略として準備しておかなければならない3つの事を書きます。

 

1.オンライン集客
和装業界は未だ車を使った訪問営業を行っている企業が多いです。
そんな企業からは今回のコロナ騒動で戦略の見直しを余儀なくされました。

① 訪問から電話への転換が進みました。コロナのおかげで在宅率が高く、「コロナお見舞いコール」によって、お客様へ気軽にお電話をかけさせていただける関係性が進みました。

② 一歩進んでいる方はLINEを使って頻繁にやり取りを重ねていました。お客様に寄り添う支援を続ける事によりお客様と強い結びつきを作る事に成功しました。

③ 振袖の集客や展示会が一気にオンライン化する動きが加速しました。
来店いただく事もお客様と接触する事も無い、ネットレンタルとも違う新しい振袖の受注方法が今後誕生する事でしょう。

 

2.脱成人式の振袖ビジネス
式典はコロナの終息と共に再開されますが、それでも多くの人はたくさん集まる集会を敬遠する傾向が高く、一層の参加率の低下が進む事でしょう。

① 成人式が無くなる。または出席率が例年の30%以上落ち込むことが予想されます。
当然、それに伴い成人式をゴールとした振袖の受注は大きく落ち込みます。
船井総研では今後成人式に変わる行事として10年前から「ファミリー成人式」を開発しています。
成人式がゴールではなく、家族単位でお祝いをする新しい習慣が始まる事でしょう。

② 卒業式も成人式同様、中止、または規模の縮小が進みます。
謝恩会が卒業のお祝いの中心となり、ビジネスとしては記念写真が収益の柱となります。
こちらも振袖同様、卒業式をゴールとしたビジネスモデルの見直しが進みます。

③ 結婚式の規模が小さくなります。
結婚式は家族だけで行う事になり、結婚式への友人や親戚関係者の参加はオンライン化が進む事でしょう。
式場と言う密閉空間で行う事や参加人数にこだわる必要がないので、より自由なスタイルの結婚式が生まれるでしょう。
ビジネスとしてはフォトウエディングが収益の柱となり、写真のスタイルの進化が加速するでしょう。

 

3.第二創業
コロナを機に「ひとつのビジネスにリソースを集中させる」そんなビジネス成功の王道が、実は反面とてもリスクが高い事が認識されました。
持続的企業経営のためには、もし屋台骨の現業が壊滅しても会社を支えてくれる「サブエンジン」となる別事業を準備してリスク分散させることも必要なのです。
そしてサブエンジンとして第二創業するためには、現業と相反するビジネスが良いでしょう。

① 現業がBtoB事業ならBtoC事業を。逆に現業がBtoC事業ならBtoB事業を第二創業するのが良いです。
実際僕のコンサルティング先様は今回のコロナで相当の企業が助かっている事例が報告されています。

② 現業が小売事業ならサービス業を。逆に現業がサービス業なら小売事業を第二創業するのが良いです。
僕のコンサルティング先様の和装小売り事業者は写真サービスで。そして美容室はお得意様へのヘアケア剤や美容機器のオンライン販売で急場をしのぐ事が出来ました。

③ 現業が家賃や人件費を払う事業なら、第二創業は逆に家賃や手数料をもらう事業が良いでしょう。
企業は実は多くのリソースを持っています。
リソースには不動産、在庫、人材があります。
そして一番大きいリソースは企業が持っているノウハウです。
これらを貸し出したり、代行したりする事で賃料や手数料を得るビジネスを第二創業には持っておきたいです。
僕のコンサルティング先様でこのコロナの危機をしのぐベーシックインカムとなったのは不動産でした。
また、以前にも書きましたがシェアサロンと言う美容師救済のための美容室賃貸事業も今後有望な第二創業となる事でしょう。

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