フェラーリと着物

いつも読んでいただいてありがとうございます。

 
今日のタイトルは「フェラーリと着物」は近いと言うものです。
「近い」と言うのは購入目的が近いと言う意味です。
 
信じられないかもしれませんが、今、フェラーリはとてもよく売れているそうです。
そんなフェラーリのような高級スポーツカーを買う方は何を目的に購入されるのでしょうか?
「車なんだから移動手段として買うんじゃない?」
いやいや。フェラーリを「日常の足」として購入される方はほぼいないでしょう。
多くのフェラーリ購入者は、フェラーリには所有欲を満たし、さらに実際に乗って虚栄心を満たすことを目的に購入されているようです。
たまに乗って楽しい。そして所有して眺めるだけで楽しい。
それがフェラーリなようです。
 
さあ、着物はどうでしょうか?
街中で着物を着ている人などたまにしか見かけないのですから、さぞかしニーズは無いのだろう。そして売れていないのだろう。
多くの人がそう思われることでしょう。
しかし実は皆さんが思う以上に着物もフェラーリと同じように売れているのです。
 
そもそも着物を「日常の衣類」として購入される方は現代にはほぼいません。
どちらかと言うと晴れ着として特別な時間を演出する必需品としてその需要が高まっている感じです。
七五三や入学卒業式や成人式や婚礼などですよね。
また、着物愛好者の中には「1枚のアート作品を買う感覚」で着物を所有する目的で購入される方も多いのです。
いずれにせよ、着物はたまに着用して楽しい。そして所有して眺めるだけで楽しい。
フェラーリと何ら変わらない楽しみ方を着物愛好者も行っているようです。
ですから皆さんが街中で着物姿の人を見かける事はフェラーリを見かけるくらいに少ないのが当然なのですが、実はそんな需要があって売れているのです。
 
衣類が必要ならユニクロで十分と考える人が多い現代。
着物には「感動」と言う体験を求めるのが現代の消費者です。
求めている価値の次元が違うのですよね。
「感動を売る!」そんなキャッチコピーをもっと和装業界全体で突き詰めていかないといけないですよね。
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