女性の購買心理の三段階

いつも読んでいただきありがとうございます。

 
辰年について>
昨年の年初のこのコラムで、
「今年(昨年の事)は変わる準備をする年になるでしょう。そして来年(今年の事)は変わる年になるでしょう。」
そんな風に書きました。
まあ、辰年は「上り龍」と言われて縁起の良い年と言われたりしますが、同時に「辰」は川の氾濫などを意味し、天災や大きな事故などの災い事が起きる事を意味するとも言われています。
ですから辰年」はいろいろな出来事で物事が半ば強制的に変化させられる年になるのでしょうか。
変化できたものが生き残り、変化できなかったものが廃れて行く。
その境目となる年が「辰年」と言えるかもしれませんね。
 
<女性の購買心理の三段階>
話しは変わりますが、長年私は女性の購買心理(女性マーケティングを研究しています。
女性が店頭で商品やサービスを選ぶことの科学。
女性がカタログやホームページを見て商品を選ぶことの科学。
さらには女性が務める会社を選ぶことの科学。
こんなことを研究するのが女性マーケティングです。
 
女性が商品を買う時の購買心理のステージは三段階あります。
1.楽しそうだな(カワイイ、カッコイイも含む)
2.好きだな
3.良いな   この3つです。
 
1.楽しそうだな(カワイイカッコイイも含む)
商品やサービスに興味が沸く段階です。
女性は男性と違い、いきなり商品の品質や利便性などを確認するような理性的な商品やサービスの買い方をしません。
まずは感覚的に楽しそうだったり、カワイかったり、カッコ良かったりするものに興味が沸き足を止めて手に取るのです。
ですから女性客の注目を集め、興味を持ってもらえる楽しいイベントやアトラクションや、カワイイアイキャッチを多用するビジュアルマーケティングを女性向けには良く行います。
 
2.好きだな
商品を手に取った後に女性は商品を実際に触ったり試したり、自分が「好きかどうか」を判断します。
この時の女性の脳は感性を司る右脳がフル活動している状態です。
もし好きのフィルターにかかったら、脳内ホルモンのドーパミンが出るのです。
ですから女性はこの時間がとても心地いい時間なのです。
残念ながら男性がお買い物する場合はこの部分が無い人が多いようで、女性と一緒にお買い物する時にイライラする原因となっています。
 
3.良いな
もしも女性が好きな商品が見つかったら店員を呼び詳しい商品説明を聴き、価格を確認して購入を決めます。
ここで女性の脳は右脳から理性を司る左脳にスイッチが切り替わり、商品やサービスの良し悪しを判断するのです。
つい男性スタッフが女性客に対してやってしまう失敗に、商品説明や価格から入ってしまう売り方をする事です。
女性にとって商品説明から入るお買い物の仕方は楽しくありません。
ですからもしお買い得な購入だったとしても、楽しいお買い物ではないのでそのお店のリピーター(再来店)になってくれる可能性は低いのです。
 
他にも例えを変えますと女性がインターネットやカタログで商品を選ぶ場合も同様です。
1.インターネットのトップページやカタログの表紙のビジュアルが楽しそう!カワイイ!カッコイイ!と感じて興味が沸いて次のページをめくろうとするかどうか?
2.次のページに進んでそのビジュアルが自分の感性のフィルターを通して好きを見つけられるかどうか?
3.好きなものを見つけられた後に商品を比較検討して「良いな」と判断するための説明や価格や納期などの情報が簡単に手に入るつくりになっているかどうか?
このように女性向けのホームページやカタログは作られています。
男性向けの商品の場合は商品の良さをアピールする内容からいきなり始めればよいのですが、女性の場合のホームページやカタログのつくり方は少し違うのを特に男性経営者は知っておいた方が良いです。
 
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「大好き」に人は集まる

いつも読んでいただきありがとうございます。

 
私は毎年「時流ワード」と言えるキーワードを年間テーマとして掲げています。
特にそれは私が研究している女性がお客様であるビジネスのテーマとなります。
 
今年の時流ワードは
 
「大好きに人は集まる」です。
 
世の中では「推し」と言う言葉も流行しているように、人は誰かや何かを「大好きでいたい」という気持ちがとても高まっています。
 
また、人が買い物する時にも「良し悪し」で決めるのではなく、「好き嫌い」で決めたいと言う人の気持ちの高まりも強く感じます
女性は「良し悪し」の買い物は強いストレスを感じるようですし、逆に「大好き」なことを考えているときが一番安らげますし、同時にワクワクも感じられるからのようです。
 
皆さんもよくご存じだと思いますが、最近の美容室では売れっ子美容師の大好きなトリートメント商品を多くのお客様が欲しがります。
また、きもの専門店では売れっ子きものスタイリストの大好きなきものや帯などの商品を多くのお客様が欲しがります。
 
その美容師やきものスタイリストは扱う商品の素材や作りの良いところの商品説明などはあまりしていません。
実はその商品を自分も大好きで頻繁に利用していると言う体験談や密かな楽しみをお話ししていることが多いのです。
 
売り手と買い手と言う壁が無いからお客様は売り手の言葉を素直に聴けると言えますし、同じ消費者目線で対話している事に共感を覚えると言う事もあるでしょう。
 
自分が大好きなことを話すと、相手は心を許してくれる人が多いです。
自分が大好きなことを話すと、中には共感してくれる人もいます。
自分が大好きなことを話すと、アッと言う間に仲良くなれます。
自分が大好きなことを話すと、相手も同じものを大好きになります。
 
ですから近年はネット社会では不確実な情報があふれているので、仲の良い人からの情報こそがお買い物の決め手となっています。
女性はネットで商品を買う事に楽しさを感じません。
逆に共感出る仲の良い人から買う方が気持ちが上がるのでそういう買い方を好みます。
最近の商品はそんな風に売れているのです。
 
最近の女性向けの商品は「モノ」で売れているのではなく「ヒト」で売れていると言えるかもしれません。
特に「大好き」と言う言葉を使う「ヒト」に客が集まります。
 
今年は「大好き」と言う言葉が今年の皆さんの「ツキ」を呼んでくれることでしょう。
ぜひ使ってみてください。
 
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弱者の戦略(2)

いつも読んでいただきありがとうございます。
 
前回に続き「弱者の戦略」について書きます。
前回は
1.尖らせポイントを作る
でした。
 
2.あえて面倒なことをする
ビジネス強者の苦手なことは「面倒なこと」です。
ビジネス強者は効率重視の経営であるがために人手を省きたがるのです。
ですからビジネス弱者が強者に対して一矢報いるためには、わざわざ手間暇がかかったり、心がこもったりすることを行います。
例えば私のコンサル先様ではメールで済ませられる時代に、わざわざ手間暇をかけて手描きのお礼状を書いたりします。
また、イベントではわざわざお客様ひとりひとりにご予約を聞いて地方のグルメをお取り寄せして来店のお土産品としてお渡しします。
さらに毎年お歳暮シーズンには心のこもったお歳暮をお贈りするなどします。
このような「わざわざ面倒なこと」や「心をこめたこと」などでお客様とのつながりを強くすることで強者に勝てるお店を創ります。
 
3.生涯顧客化
ビジネス強者は効率の良いビジネスが好きです。
ですから扱う商品や販促を変えずにどんどん新しいお客に更新するビジネスを好みます。
それに対して弱者はお客様を変えずに、一人一人のお客様の成長と共にお客様の求める商品やサービスをどんどん広げて行きます。
例えばきものの世界なら強者となる振袖専門店は毎年振袖が必要な成人者に振袖を販売しますから、毎年お客様が更新されます。
それに対して弱者は振袖を販売したのちにも、そのお客様一人一人とは縁を切らさずに次の商品やサービスをご利用いただくような事業展開をします。
生涯に渡って一人のお客様のとのご縁を切らさないためです。
写真の世界の強者は子供専門の写真館ですが、これも子供である期間は利用されるものの、それ以降は縁が切れてしまいます。
それに対して弱者は毎年のバースデイや家族写真を撮影する家族ぐるみのお客様との関係性を築いています。
美容の世界の強者はカット専門店です。
カット専門店は一見客でビジネスが成立しています。
しかし私のコンサル先様では、お客様の年齢に合ったコンセプトの新しい美容業態をオープンして、一生涯ご利用いただける総合的な美容事業企業を目指しています。
これらのビジネスの考え方はLTV経営(ライフタイムバリュー経営)と呼ばれ、今の世界のビジネスでは注目されている考え方です。
 
<弱者の3つの戦略>
1.尖らせポイントを作る
2.あえて面倒なことをする
3.生涯顧客化
 
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弱者の戦略(1)

いつも読んでいただきありがとうございます。

 
今日は「弱者の戦略」について書きます。
 
私のコンサル先様は中小企業や家業店が多いです。
いわゆるビジネス市場の中では弱者と言えます。
ですから基本的に私のコンサルは「弱者の戦略」を使ったコンサルとなります。
そもそもそのビジネス市場には地域一番の「強者」が存在して、それに負けないよう。
そしてその強者に一矢報いるための事業を弱者の企業と一緒に創り上げるのです。
 
強者の戦略は「お金」を使うと言うことに尽きるかと思います。
とかくお客様は完成度の高いお店に魅かれるものです。
ですからお客様を魅了するために企業は店舗にお金を使い、広告や販促にお金を使い、大量に商品仕入れ、優秀な人材を雇用します。
そしてそれら全てがお金のかかる事であり、それが地域一番の強者であり続ける戦略となります。
 
当然、「弱者」である私のコンサル先様は、まともにこの「強者」とは戦うことは出来ません。
ですから3つの弱者の戦略を実行していただく事が多いです。
 
<3つの弱者の戦略>
1.尖らせポイントを作る
例えば強者は潤沢な資金力により豊富な品揃えを強みにします。
商品力では勝ち目のない「弱者」はまともにぶつかっても勝てません。
ですからきもののビジネスなら例えば、「弱者」振袖レンタルだけに特化して品ぞろえを尖らせるポイントである「尖らせポイント」を作ります。
写真の世界なら最近のケースですと婚礼やベビーに特化して尖らせポイント」を作る事で競合店との差別化を図ります。
美容のケースならデザインカラーに特化して「尖らせポイント」のメニューを作る事で、ホットペッパービューティの中で埋もれてしまわない美容室にブランディングする事を行います。
これらのように尖らせた商品やサービスに関してだけは強者に勝てる「尖らせポイント」を持つことで強者の足元を揺るがすことが出来るのです。
 
弱者の戦略(2)に続く
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分業化、専任化、無責任化(3)

いつも読んでいただきありがとうございます。

この二回のコラムで
①自己肯定感が低い世代は早く認められたい。だから分業化。
②好きで得意な仕事だけをやりたい。だから専任化。
そんな事を書いてきました。
今回は「無責任化」です。
 
コロナが明けて世の中が落ち着いて来たかと思いましたが、逆に会社では多くの人材が辞める傾向が続いています。
特に多くの若者が今の仕事を転職する動機になっている三つの「過ぎる」があります。
①仕事で一人前になるのに時間がかかり過ぎる
②任される作業の種類がたくさん過ぎる
③責任が重過ぎる
若手人材の想いはこの3つの「過ぎる」が無い職場で仕事をしたいようです。
ですから現在私が関わっている美容室や着物専門店などでは、若手でも楽しくやりがいを持って働いていただけるよう、仕事の構造を改革しています。
その改革テーマが
1.分業化
2.専任化
3.無責任化
です。このテーマを3回にわたって解説しています。
 
3.「無責任化」
タイトルを見てぎょっとされた方も多いかと思います。
無責任を推奨するなんて、なんと非常識な事を言うんだろうと。
しかし現実的には現代の若者はストレス耐性が落ちてきているのは現実で、責任のある仕事や役職を目指そうとは思わなくなっているのは事実なようです。
 
ところで会社勤めをする上での最大の責任は「売上」でしょう。
とくにこの「売上」とう言う責任に追われることを苦手とする若者が増えている気がします。
ですからこの「売上」をゴールとする責任の持たせ方を変えることが求められているようです。
そこで船井総研のコンサル先で取り組んでいる2つの考え方をご紹介します。
 
<「資格」を目標にすることで無責任化>
売上目標があった方がモチベーションにつながるのは事実です。
しかし逆に売上目標に追われてストレスを感じてしまい退職する傾向も増えています。
ですから船井総研ではそのストレスを軽減する取り組みとして、呉服店や美容室で「売上」を目標にするのではなく、「資格」を目標にするキャリア制度を作る取り組みを行っています。
その呉服店や美容室では社員が入社すると売り上げを目標とするのではなく、「スタイリスト」の資格を取得する事を目標にします。
「スタイリスト」の資格を取るためには必要な技術力を習得し、お客様を増やし、そして売上も必要となります。
「なんだ、結局売上目標じゃないの?」と思わないでください。
若者にとっては「売上」がゴールの仕事「資格」がゴールの仕事では全く意味が違うのです。
特に自己肯定感の低い若者にとって、「売上」と言う目安で自分の価値を測られるより、「資格」と言う目安で自分の価値を測られる方が納得性が高いからなのです。
 
<ワンチーム営業で無責任化>
会社員にとって個人に売上責任が乗っかる事は私たち昭和世代では当たり前のことですよね。
しかし、この個人売上という責任の持たせ方も若者にとってはストレスになっているようです。
ですから船井総研のお付き合い先の呉服店では「ワンチーム営業」を進めています。
呉服店で取り組んでいる「ワンチーム営業」とはシンプルに売り上げを作るための集客や販売を分業化することです。
今まで呉服店では集客も販売も一人のスタッフが行うのが常識でした。
当然、そのゴールとなる売り上げもその一人のスタッフが責任を負う事になります。
しかしそれらを分業化して集客業務だけをするマーケティングチームと、販売業務だけをするセールスチームと言う専任チーム化を進めています。
これにより集客をするマーケティングチームは「売上」に対して無責任に集客業務を行う事が出来るようになり、集客業務に集中できて爆発的に集客数が増える結果になっています。
また、販売をするセールススチームは「集客」に対して無責任になれるので販売業務に集中できて爆発的に売り上げも伸びると言う良い結果を生んでいます。
この集客チームと販売チームが「ワンチーム」となり売り上げを作るスタイルがこれからの呉服店の主流になるでしょう。
 
そしてこの「ワンチーム営業」と同じことが美容室でも起こっています。
美容室では店販売上(商品販売)が多いお店と少ないお店があります。
この違いは美容室に店販商品販売)を専任とする「レセプショニスト」がいるかどうかなのです。
つい美容師に商品を販売させようとしますが、実際は多くの美容師が売上責任を重く感じてしまい難しいようです。
そこで美容師にはあくまで「商品紹介」までにさせて、「販売」には無責任にしてあげる方が良いのです。
そして商品説明やクロージングは商品販売を専任とする「レセプショニンスト」が行うように「ワンチーム」で販売を行うのです。
そして何より近年の商品販売にはお客様の「共感」を引き出すことが不可欠。
ですから美容師はつとめてお客様に寄り添って「共感」を引き出し、レセプショニストが売り手として「安心」を感じてもらうと言うチームプレイでの販売が求められているのです。
 
責任にストレスを感じやすい現代人を戦力にするためには①分業化②専任化を進め、「ワンチーム営業」をすることで売り上げと言うストレスから③無責任化してあげると言う事が大切だと言う3回に渡ってのお話しでした。
ありがとうございました。
 
セミナー情報>
毎年恒例の「きものと振袖セミナー」を2月7日(水)にキャンパスプラザ京都で行います。
ことしは「時流経営」をフォーカスします。
特別ゲスト(取材講座)にきもの専門店のウメショウ写真館プラム岐阜県内に展開する梅田様にお話しをうかがいます。お楽しみに!
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分業化、専任化、無責任化(2)

いつも読んでいただきありがとうございます。

 
前回は「分業化」について書きました。
今回は「専任化」です。
 
多くの人材が辞める傾向が続いています。
特に多くの若者が今の仕事を転職する動機になっている三つの「過ぎる」があります。
①今の仕事は一人前になるのに時間がかかり過ぎる
②今の仕事は作業の種類がたくさん過ぎる
③今の仕事は責任が重過ぎる
若手人材の想いはこの3つの「過ぎる」が無い職場で仕事をしたいようです。
 
ですから現在私が関わっている美容室や着物専門店などでは、若手でも楽しくやりがいを持って働いていただけるよう、仕事の構造を改革しています。
その改革テーマが
1.分業化
2.専任化
3.無責任化
です。このテーマを3回にわたって解説しています。
 
2.「専任化」
前回「分業化」について書きました。
分業化が進むとその部分の作業の習得スピードが上がり早く上手になります。
そして早く上手になる事が仕事の楽しさややりがいを見つける事につながります
逆に人は習得に時間がかかる事を「苦手」と言い、苦手な作業はやりたくないものです。
多くの人はそこで挫折してしまい会社を辞めるのです。
人は自分が好きで得意な作業だけが出来たらと思いますし、その作業を出来る限り長くやり続けたいものです。
「何を甘えたことを言っているんだろう?」「今の人は辛抱が足りない!」と思われる経営者も多いかと思います。
しかし「苦手も頑張って克服しよう!」は時代に合わないのです。
採用した人材の適正に合わせて、好きで得意になれる作業を早く見つけてあげて、その作業に集中させる。
それが「専任化」の必要性です。
 
例えば私の関わっている呉服店でしたら、スタッフを「集客作業の専任化」や「販売作業の専任化」を進めて成果を上げているお店があります。
美容室でしたら店舗を「シャンプーブロー作業の専任化」カラー作業の専任化」「カット業作業の専任化」を進めて、さらに専門店として新しい業態に展開して人材の職場定着を担保しているお店もあります。
1から5まで全てが出来なければ一人前でない!」と言う専門職の固定観念を捨てて、作業一つ一つの専門家を育てて行く考え方を持たないと皆さんの会社を働き手は選んでくれないのです。
そして「専任化」には、難度の高い専門職でも企業が成長していく可能性がたくさん詰まっているようです。
 
つづく
次は「無責任化」です。
 
セミナー情報>
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分業化、専任化、無責任化(1)

いつも読んでいただきありがとうございます。

 
コロナが明けて世の中が落ち着いて来たかと思いましたが、逆に会社では多くの人材が辞めるとういう落ち着かない傾向が続いています。
 
以前のコラムにも書きましたが、天災やコロナのような病など、社会的に大きなインパクトのある出来事があると人は自分の人生を深く考えてしまうものです。
そして考える時間があればあるほど、今の自分の生き方に疑問を持ってしまい、「何となく変えよう」と言う理由で会社を辞めて自分の人生の軌道を変えようとします。
 
特に多くの若者が今の仕事を変える動機になっている三つの「過ぎる」があります。
①今の仕事は一人前になるのに時間がかかり過ぎる
②今の仕事は作業の種類がたくさん過ぎる
③今の仕事は責任が重過ぎる
中にはこれを「やりがい」と思える人もいるかもしれませんがそれは少数なようで、多くの若手人材の想いはこの3つの「過ぎる」が無い職場で仕事をしたいようです。
 
ですから現在私が関わっている美容室や着物専門店などでは、若手でも楽しくやりがいを持って働いていただけるよう業務の改革を行っています。
その改革テーマが
1.分業化
2.専任化
3.無責任化
です。このテーマを3回にわたって解説します。
 
1.「分業化」
若手人材は長い修業やトレーニンを嫌います。
理由は今の若手は「自己肯定感」が低く、他人から早く認められることを求めているからでしょう。
例えば2年間かけて1から5までの作業が出来るようになることで一人前という業務があるとします。
しかしこの2年間の修業を待てない人が増えています。
それなら1と2だけの作業を集中的にトレーニンして3か月で人前に出れるようにしてあげて褒められたり認められたりする方が、今の若手人材は仕事へのモチベーションが続きます
当然、3から5までの作業は他のスタッフが担うようにして、一連の業務の分業化を進めるのです。
 
既に多くの美容室や呉服店や写真館などにこの分業化を実践していただいていますが、若手のモチベーションは高くなり、離職も少なくなり、職場はとてもうまく行っています。
特に美容や営業や写真など、難度の高い専門職の世界では1から5までが完璧に出来るスペシャリストを目指そう!と言うことにモチベーションを受ける人材もいる事はいるのですが残念なことに最近は全てを完璧にこなせるスペシャリストにはならなくてもいいと言う人が増えているのも事実です。
そして何より経営者側も育成のための期間を2年も3年も取る経営的な余裕はないのが本音でしょう。
雇用する側も働く側も益々即戦力を求める時代です。
ですから専門職のような習得に時間がかかる仕事でもますます分業化が加速するのかなと思います。
いや、それを分業化する事にいち早く気付いた経営者が勝つのでしょう。
 
つづく
次は「専任化」です。
 
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