「心をこめる」と言う事(1)

いつも読んでいただいてありがとうございます。

 
心をこめると言う事でシリーズで書きたいと思います。
 
私は長年、物販業やサービス業の現場で「心をこめる」と言う事を大切に指導してきました。
「心をこめた接客」
「心をこめたサービス」
もちろん私は言うだけでなく、自分自身のコンサルティングにも、この「心をこめる」と言う事を重きに行って気ました。
しかし私のこの仕事もまもなく30年たちますが、その「心をこめる」と言う考え方も少し変化が求められているようです。
 
この30年間で誕生したITやデジタルのあらゆるツールで業務効率は格段に上がり、「早く」そして「高いパフォーマンス」で仕事がはかどるようになりました。
私の仕事だけでなく、皆さんの物販業やサービス業の現場でも同じなのだと思います。
そして今まさに日本はさらにDX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、益々業務効率を上げる改革が急ピッチで進もうとしています。
 
しかしこれを少し違う見方をしてみましょう。
 
儲けの基本は「要領」と言えます。
「要領よくやる」事が儲けにつながっているのです。
「要領よくやる」と聞くと、何かずるいことのように聞こえるかもしれませんが、そんな人には「要領よくやる」と言う事は「効率よくやる」とご理解いただいても良いかもしれません。
 
現に私たち船井総研の仕事も、どんなツールを使って、どんなノウハウで、どんな手順で業務を行うかで、どれくらいの効率を上げて業績アップを図れるかのような「要領」を日々研究している会社と言えます。
 
多くの人は「早く」「安く」「楽に」と言う方向を向いていますから、「要領よくやる」と言うビジネス戦略は止められないのです。
 
しかしここで最初の「心をこめる」と言う話題に戻ります。
 
「要領」が進めば進むほど、この「心をこめる」と言うことの必要性は陰りを見せて来ているようです。
 
例えば外食に出かけた時に、食べる料理には心がこもっていなくても十分においしい食事が出てきます。
また、欲しいものがあるときにはネットで買えば、売り手の心がこもっていなくても翌日には欲しい商品が格安に確実に届きます。
美容室やエステなどのし好性の高いサービスでも、心がこもっていなくても高い技術や結果を提供できるビジネスモデルで営業しているサロンは多いようです。
 
このように既に日常のサービスには決して心はこもっていませんが十分にお客の満足いく要領の良いサービスを提供する事業者が確実に増えているようです。
 
ビジネスにおいて「心をこめる」必要性はこのまま無くなるのでしょうか?
 
次回へ続く

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