収益のためでないビジネスがあっても良い(1)

いつも読んでいただいてありがとうございます。

美容室や呉服店や宝飾店のご支援の現場で最近感じる事を書きます
 
私が関わる業種は、多様な業種業態にチャレンジされる傾向があります。
それぞれのビジネス市場が成熟化して、専門店化を求められるからと言うところが強いからでしょう。
そんな多様な業種業態の中でも、最近ユニークな取り組みを見かける事があります。
それは「収益が目的ではないお店」への取り組みです。
え?ビジネスの目的は収益でしょう??
それはその通りです。
しかし会社を成長させるには、収益以外にも必要な要素があります。
それをお店の営業により担っていると言うものです。
分かりやすい具体例を2つほどあげたいと思います。
 
<事例1:美容室が取り組む採用と育成を目的としたドライヘッドスパ
ヘアサロン業界は慢性的な美容師不足に悩まされています。
これを解決するために、採用と育成を目的としたドライヘッドスパの開業が増えています。
美容師は国家資格やトレーニングや経験が必要なお仕事です。
ですから専門学校を出て→サロンでインターンとして勤務経験を積んで→国家資格を取って→技術トレーニングを受けて→現場経験を積んで→4年~5年もかけて第一線の美容師としてデビューするお仕事です。
しかしこの4~5年は修業の身ですので、多くの所得は見込めずにデビュー前に挫折する方も多いと聞いています。
 
そんな課題を解決しようとされている美容室では、高校を卒業した方を対象に昼は美容資格が必要ないドライヘッドスパで勤務しながらきちんと所得を得て、夜は美容専門学校に通っていただいて美容師の国家資格を取れると言う動きが加速しています。
この方法なら、最短最速でスタイリストデビューして稼いでいただけるメリットもありますし、そして何より美容専門学校の卒業生の採用競争は熾烈ですので、高校生を狙うと言う一歩先の採用アクションを起こせるのもメリットかと思います。
ビジネスの収益性としてはほぼ期待できませんが、ヘアサロンの最大の課題である採用と育成を解決すると言う目的では、非常に有効な展開かと思います。
 
次回は事例の2つ目を書きたいと思います。
 
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