リスクに強い中小企業を作る

 

新型コロナウイルスのおかげで、リスクに強い会社づくりを意識した経営相談が急増中です。

今回のような有事のリスクへの備えの最も有効な方法は、いわずもがな潤沢なキャッシュフローを持つ事です。

しかし私が関わる多くの中小家業の現実は潤沢なキャッシュフローを作る事は難しく、3か月営業が止まれば倒産です。

ですから僕は今、そんな中小家業でも普段の営業でコツコツと備えられる、リスクに強い企業づくりの戦略をご提案しています。

 

<リスクに強い中小企業になるための3つの戦略>

1.強いブランド力への投資
僕のコンサル先様を観察していると、明らかにブランド力のある企業様のお店にはこの有事でもお客様が集まっています。
いや、普段以上に賑わいを見せていると言うのがとても興味深いです。
行くところのない消費者が一番安心できるところに群がっているのでしょうか。
安心とか信頼とかの土台に乗っている企業がやはりこの有事だからこそ強いということでしょう。
安心で楽しいと言う企業のブランディング投資がこの有事に備えてとても大切だと言う事が分かります。

 

2.二本目の事業エンジンへの投資
中小企業のような弱者の勝ち方の鉄板は「専門店化」する事です。
しかし、この有事にはその専門特化する事が裏目に出ているようです。
一つの事業に専門特化した会社の屋台骨事業が、今回のような有事でぽっきり折れてしまうことがあるのです。
恐らく今月末に倒産されるケースの多くは専門特化してきた事業者でしょう。
ですからリスク回避の為には現業とはタイプの違う二本目の事業エンジンを持つ事が必要です。
現に僕の関わる和装事業者は、衣装レンタルが不調にもかかわらず、二本目のエンジンの写真事業が活況で支えられていたりします。

 

3.本店強化への投資
この有事の今、一番厳しいのはチェーン店です。
家賃を払い、人を雇用し、在庫を持ちながら店舗拡大のための投資を続けるビジネスモデルが一番厳しいはずです。
もしこの有事が続くのであればいさぎよく速やかに店を閉めると言うのが最良の判断になるでしょう。
そうなる前に準備しておきたいのが、しっかりと地域に根差した本店や基幹店などの営業拠点を持っておく事です。
僕のコンサル先様を見ると地域に根差して地域のお客様と密な関係性を築き、しっかりとお得意様に支えられているローカル企業はこの有事でも収益性も高く、経営者の心もとても強いのです。
事業にとっても経営者にとってもルーツとなる出発原点がある事はとても大切な事なのでしょう。
ですから本店をさらなる魅力ある事業体にするための投資や、お得意様との関係性を強化するための投資をする事が有事の際のリスクに備えた戦略だと思います。

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