第三者効果(1)

~第三者効果~

 

情報化社会が進むと人は何よりも情報を優先するようになります。
そして逆にどんどん自分自身の直感や判断を優先しなくなります。
特にインターネット社会の現代は、自分の直感よりインターネットの第三者の意見の方が納得できて正しいと思う人が間違いなく増えて行きます。

 

これを「第三者効果」と呼んでいます。

 

<コロナ対応は第三者効果だった>
今回のコロナの騒動も日本政府は第三者効果をうまく利用したケースでした。
日本政府が国民に直接「命令」を下すのではなく、「要請」と言う形で報道やインターネットなどの第三者意見を経由して民意をうまく誘導したのです。
もし政府が直接自粛や休業の指示や命令を下したらとんでもない騒動が起きたことでしょう。
しかし報道やインターネットを使い第三者意見の外堀から埋めて、見事に最終的には国民自身が冷静に納得の上で自主的に休業や自粛を判断したのですから。
三者効果があると、例え個人は理不尽とも思っても第三者意見がそうならそれに従うのです。
まあ、少し日本の国民性もあるのかもしれませんが。

 

<テレビショッピングも第三者効果>
多くの方がテレビショッピングを利用されているようです。
僕自身もたまに興味本位でテレビショッピングを観る事があります。
テレビショッピングの番組構成はとても良く出来ていて、そこには一定の型があります。
特に注目すべき型は、番組のキャスティングです。
番組には必ず販売者とは別に、アシスタントと視聴者と言う第三者を存在させています。
例えどんなに弁がたつ販売者であっても、販売者がたった一人でテレビのモニターでしゃべっても、視聴者の納得性が稼げず売り上げが伸びない事はテレビショッピングの歴史の中で明白です。
ですから番組では必ず販売者とは別に第三者となるアシスタントが消費者の代わりとなって疑問点を聞いたり相槌をうったりしながら視聴者の納得性を高めていくのです。
また、昔はあえてスタジオに第三者の観客を入れてリアクションを演出したり、観客が欲しがったりする演出もありました。(今となってはわざとらしすぎるので無くなっていますね)
現代では視聴者からの注文数をライブでカウントしたり、チャットを流したりする事で反響を演出しています。
「みんな(第三者)が欲しがっている」と言う演出が購買意欲を高めるには効果的なのです。

 

次回「第三者効果(2)」へ続く

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