きものほど楽しいものは無い!(2)

いつも読んでいただきありがとうございます。
 
この2月の和装ビジネスセミナーで発表したパワーワードは「楽しみましょう!」でした。
コロナ禍で楽しむことを制限された3年間。
その失われた3年間を取り戻すために、事業者が「楽しみましょう!」と声を上げる事が大切だからです。
 
お越しに慣れなかった方のために当日の録画をオンラインで視聴できる企画をしましたのでご利用ください👍
 
前回に続き「着物ほど楽しいものは無い」と言うテーマで書きたいと思います。
 
<洋服がライバルになった>
戦前の日本では女性は着物姿であることが日常の光景でした。
しかし戦争を境に日本は西洋文化を急速に取り入れる事が大きな時流となり、洋服の文化が急速に入ってきました。
女性はいつの時代も新しく、そして楽しい事が大好き。
新しい洋服と言うファッションの楽しさの虜になり、一気に戦後の日本人は洋服姿であることが日常になりました。
残念ながら着物は戦後に洋服の「楽しさ」に負けてしまったと言う事ですよね。
 
<洋服が楽しくなくなった!>
そんな洋服の現在はどうでしょうか?
結論で言うと、消費者は洋服に「楽しさ」を求めるムードではすっかりなくなってしまったようです。
そのきっかけを作ったのがユニクロを代表とするファストファッションの登場なのかもしれません。
 
バブル期をピークに消費者はファッションを最大限まで「楽しんだ時代」だったと思います。
しかしバブル崩壊を境に身なりにお金を使う事に対しては消費者は肯定派と否定派の二極化が進みました。
そしてその二極化に終止符を打って否定派に軍配を上げさせたのがユニクロなどのファストファッションの登場だったのです。
不安定な日本経済が長く続きましたから、節約のためにも多くの消費者はユニクロで洋服を買いました。
そして消費者は「ユニクロで十分じゃない?」と言い始め、ファッションを「楽しむ」と言う事をあきらめたのです。
 
<洋服がライバルではなくなった!>
今までファッションアイテムの巨人であった洋服が「楽しい」と言う価値を失いました。
ファッションは今後「楽しさ」ではなく、より機能的な「利用目的の追求」に舵を取る事でしょう。
これは着物にとってはチャンスではないでしょうか?
そしてもっと着物は「楽しいファッションアイテム」と言う戦略を描くべきではないでしょうか。
洋服がライバルではなくなった今、その「楽しさ」の市場をぜひ着物が一番に陣取っていただけたらと思います。
人生を楽しむアイテムがきものであって欲しいのです。
 
着物ほど楽しいものはありません。
もう一度、経営者や幹部や社員がこんなマーケティングを勉強し直すことで、着物はもう一度世の中で求められるような商品になるのかと思います。
 
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