きものほど楽しいものは無い!(1)

いつも読んでいただきありがとうございます。

 
<「楽しみましょう!」をスローガンに>
毎年開催する和装ビジネスの時流予測セミナーで今年のパワーワードを発表しています。
ご参加いただけなかった方は当日の収録をご覧いただく事が出来ます。
今年2月に実施した和装ビジネスセミナーで発表したパワーワードは「楽しみましょう!」でした。
コロナ禍で楽しむことを制限された3年間。
その失われた3年間を取り戻すために、事業者が「楽しみましょう!」と声を上げる事が大切だからです。
しかし多くの人が人生を楽しむことを願っているはずですが、未だ公然と楽しむムードになれない人や、土地柄が許さないと言うことが多いのが現実なようです。
そこには「私一人だけが楽しむなんて不謹慎」と言う日本独自の島国気質が未だ根強くあるのでしょうか。
 
<楽しんだっていい!>
マーケティングをしていると商品やサービスを売れるようにする戦略を描きます。
ターゲットを決め、そのターゲットが何を目的としているのか?
そんな事を研究するのがマーケティングなのですが、その目的の多くが「利用目的」になります。
洋服の場合、寒くなったのでシニアを対象にしたハイテクの防寒衣料を作ったら売れるとか、美容の場合、髪に腰が無くなったミセスを対象にした髪質改善のサービスを始めようとかになります。
しかし私が関わっている和装のビジネスは、これには合致しません。
なぜなら、多くの着物ファンは「着物を楽しむことを利用目的」に購入しているからです。
一般的なマーケティングが理性的なのに対して、和装や美容のマーケティングはとても感情的なのです。
 
<着物ほど楽しいものは無い>
多くの呉服店が間違いを犯しているのは、着物に理性的な利用目的を当てはめようとして売ろうとしているからでしょう。
日本の民族衣装?式服?文化?風習?
着物を買う女性にとってはそんなことはどうでもいいのです。
ただ、着物は楽しいから買うのです。
そして私のコンサルさせていただいている呉服店の多くが好調ですが、その理由はこれをよく理解しているからです。
着物は日用品のお買い物とは違い、圧倒的に観て楽しいし買って楽しいものです。
そのために、私のコンサル先の呉服店には観やすく試しやすいイベントの充実を指導しています。
そしてあらゆるファッションアイテムの中で最も身に着けて楽しく、世界から訪れる観光客までもが注目しているのが着物です。
そのために着用の機会をたくさん設けていただいて、着物ファンのコミュニティを形成して、着物の楽しさのブランディングに重きを置いています。
 
着物ほど楽しいものはありません。
もう一度、経営者や幹部や社員がこんなマーケティングを勉強し直すことで、着物はもう一度世の中で求められるような商品になるのかと思います。
 
きものほど楽しいものは無い(2)に続く
 
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