経営者にとって「まずは自分でやってみます」は禁句

いつも読んでいただいてありがとうございます。

 
セミナー終了後に経営相談を受けます。
その際によく経営者に言われるのが「まずは自分でやってみます」
と言う言葉です。
コンサルの仕事を30年近くやっていますが、この言葉を使う経営者で会社を成長させられた経営者を見たことがありません。
何でも自分でやりたがる経営者は会社を成長させるどころか逆に壊してしまってしまうケースが多いようです。
ですから経営者にとっては良い情報を得た際に「まずは自分でやってみます」は禁句のようです。
 
1.自分でやることが美徳の誤解
そういう当の私自身も率先垂範を叩き込まれた世代で、どちらかと言うとまずは自ら行動することにこだわります。
自分が受けた仕事を人に丸投げするなんてもってのほかと考えます。
まずは自分からなのです。
そのマインドは今でも大切なことだと思っています。
しかしそのマインドは反面、人に物事を頼むのが苦手と言う弱点を生みます。
多くの経営者たちの中にも率先垂範が身についているがあまり、人にものを頼めないと言う弱点を持つ経営者が多いのかと思います。
 
2.人に任せることが美徳
そもそも多くの会社は経営者が一番優秀です。
経営者が優秀であるから今の会社になったのです。
ですから確かに従業員より自分自身の方が理解力も実行力もありますから自分でやった方が早いですし、従業員の能力では任せるのは無理かなと考えてしまいがちです。
当然、そんなタイプの経営者は我々船井総研などの専門家の話を聞いても「自分の方が上手にできる」と思ってしまうのは無理ありません。
ですから自分に自信がある経営者ほど専門家の意見に耳を貸さないですし、従業員に任さないようです。
しかしここで大切なのは経営者は現場と張り合わない方が良いと言うことです。
自分の方が分かっている。
自分の方が営業力がある。
自分の方が仕事が早い。
確かにその通りですが、そんな事を言っても組織は動きません。
経営者は人を動かしてナンボの仕事です。
マーケティングは専門家に任せて。そして業務は従業員に任せて成果を上げる専門家が経営者なのです。
 
3.時間が惜しいと思う事が美徳
人に任せるのが苦手。
自分でやった方が早い。
だから「まずは自分でやってみます」と言う発想になり、会社を成長させられない経営者が多いと言うお話をしてきました。
ところで経営者が「まずは自分でやってみます」は禁句であると言う理由がもう一つあります。
それは「試行錯誤」に対する考え方です。
私が知っている限りでは、現在会社を順調に成長させている経営者の多くは試行錯誤を嫌います。
逆になかなか会社を成長させられない経営者の多くは試行錯誤が好きな傾向があります。
試行錯誤とは「まずは自分でやってみます」のことです。
そもそもロジックから理解が出来にくい経営者は、試行錯誤しながら理解を深めて行くと言うやり方で今まで来た人が多いからなのでしょう。
しかし情報化社会になり、本当にものごとのスピードは速くなっています。
経営者の高額な人件費を使った試行錯誤は最大の経営コストになると考える必要もあります。
残念ですが「まずは自分でやってみます」の時代ではないようです。
経営者はお金より時間を惜しいと考えていただいて、情報を買い、専門家にアウトソーシングして試行錯誤する事なく、スピーディに投資を回収すると言う頭を持たないといけないようです。
経営者は人の力を借りる専門家になろう。
 
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