展望(ビジョン)と経営者の器

いつも読んでいただいてありがとうございます。

 
今日は展望(ビジョン)と経営者の「器」について書きたいと思います。
 
<器が大きい経営者>
「器が大きい経営者ですね」などと言われる「器」とは、事業規模の大きさの事と思われている方も多いと思いますが、「器」とは「展望(ビジョン)」の事です。
 
例えば事業規模が3千万円の個人事業主の経営者が私のところに相談に来たとしましょう。
 
その経営者が例えば「メルセデス」を買えるくらい儲けたいです!と展望(ビジョン)をお話しされたとしましょう。
 
まあ、事業規模としては個人商店ですので、それくらいの物欲から事業をスタートさせることは至って普通の事かと思います。
 
個人商店でメルセデスオーナーになるためには年商は1億以上必要でしょうから、その方の目指す目標は今の3千万円の年商を1億超える事を目標として、私はコンサルティングをスタートします。
 
その経営者は3年後、努力の甲斐があって軽く年商2億円を突破して念願の新車のメルセデスを購入する事ができました。
 
その経営者はこう言いました。
「船井さん、お陰様で当初の念願だったメルセデスを買えました。そこで相談なのですが、その次は社員が幸せになれる会社にしたいんですけどお手伝いいただけますか?」
 
それに対して私がこう言いました。
社員が幸せになるためには今の5倍の10億円ほどの事業規模が必要です。大変な試練になりますが一緒にやってみますか?」
 
その経営者はこう言いました。
「社員が幸せになれるならやってみたいです!」
 
これを聞いて私は「この方は器が大きくなったな」と感じる瞬間です。
 
誤解いただきたくないのは、器が大きいとは年商の大きさではありません。
 
器とは展望(ビジョン)の次元を上昇させ続ける経営者の動機(モチベーション)です。
 
企業経営の最初の動機は「ちょっといい車に乗りたい」や「いい家に住みたい」などの私欲的なところから始まっても良いと思います。
 
ただ、次第に経営者が社員の幸せやお客様の幸せを願う器に次元が上がる事が大切なのです。
 
個人的には「業界の流れを変えるぞ!」とか「世界の常識を変えるぞ!」と考えるような器の経営者といずれはぜひ一緒にお仕事させていただく機会があったらいいなと思っています。

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