ブランディングの新しい考え方(3)

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船井流ブランディングについてシリーズで書いています。
 
5.キモノハーツ様のビジネスブランディングは「弱者の戦略」
この2月にご講演いただく振袖の専門店のキモノハーツ様は、まさしくビジネスブランディングで事業を伸ばしました。
しかしそれは振袖大手に立ち向かうための弱者だったからこその戦略だったのです。
 
キモノハーツ様と聞くと、圧倒的な強者の立場で広告コストをかけて知名度を担保しているから振袖を伸ばしているのだろうと思われるかと思います。
まあある意味そうかもしれませんが、キモノハーツ様にとっても振袖大手と言う強者に広告コストと知名度には勝てるはずもなく、特に大商圏では弱者の立場から振袖を始めた歴史があります。
 
振袖大手に広告コストで勝てないなら、それ以外の事で何を「特化」させて振袖大手と差別化を図るかの試行錯誤を繰り返して来たそうです。
その答えのひとつが「コーデレーベル」だったそうです。
コーデレーベルとはセットアップされた振袖をスタイル別にカテゴリー分けしたメニューの事です。
従来の振袖カテゴリー分けは「価格別」や「色別」や「柄別」などでした。
しかしこれでは着物初心者の成人者が振袖の着姿をイメージできないと言う致命的な問題がありました。
これを業界で初めてメニュー化したのです。
以前は成人者本人がどんなイメージにしたいのかを上手に説明できないので、振袖の販売員の言うがままに勧められてしぶしぶ決めると言う事が振袖の販売現場では多かったのです。
しかしこれではお客様の満足など得られるはずもありません。
コーデレーベルを始めてからはお客様自身が「こうしたい!」とお想うイメージをスタッフと意思の疎通をメニュー通して図る事が出来るようになり、高い満足度を担保する事が出来るようになったそうです。
今ではこの「コーデレーベル」を「特化」させて、販促物やウエブや商品の展示や接客など、お客様から見える全てをコーデレーベルで展開する事で差別化に成功したのです。
 
特に振袖の集客注目されているウエブ広告ではこのビジネスブランデングが効果を発揮しています。
今のウエブ広告は似たような広告に埋もれてしまい集客効果が出にくくなっています。
この「コーデレーベル」は他社との違いを明確にしてくれる事で、振袖集客に大きく貢献しているそうです。
 
船井流ブランディング(4)につづく
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